PTSD(心的外傷後
ストレス障害)について
PTSDとは
PTSDは、深刻な心の傷(心的外傷)や大きなストレスを受けたあと、強い精神的な苦痛が続く障害です。
常に気持ちが高ぶったり(過覚醒)、何も感じなくなったり(無感覚)します。
不眠になるほか、抑うつ気分、不安、集中力の低下などが現れることもあります。
心的外傷となる出来事の例として、暴力的な事故、犯罪、戦争、性的暴力、誘拐、自然災害を目撃したり巻き込まれたりすること、生命を脅かす病気であると診断されたり、何度も身体的、性的な虐待を受けたりすることなどがあげられます。
そうした体験を思い出すことを避けようと努力しますが(回避行動)、日常的に再体験やフラッシュバック(頭のなかで何度も再現される)し、苦しい思いをします。
PTSDは女性に多く、一生のうちでPTSDになる方の割合は女性で10%、男性で4%と言われています。
PTSDは他の病気(うつ病、不安症、アルコール依存症など)と一緒にかかる割合が高く、およそ3分の2に少なくとも2つの病気がみられます。
治療
PTSDの治療で最も大切なのは、心理的な安全を保ち、自然回復を促すことです。時間が経っても症状に変化がない場合や悪化する場合には治療を行います。
非薬物療法
持続エクスポージャー法(PE)、認知処理療法(CPT)、眼球運動脱感作療法(EMDR)などが、薬物療法と同じかそれ以上に効果的と言われています。
薬物療法
SSRIという抗うつ薬が有効な場合があります。